王国暦208年1月5日。
場末の酒場でワインを嗜んだ後、酔いを醒ましに外の風に当たりながら海を眺めていた。
時期ゆえか、季節ゆえか、それとも時間ゆえか、港町を出歩くものは少ない。
人が居なければ出会い無し、なれば独りで佇む意味も無く、私も聖堂まで戻ろうかと思っていたところで猫のミカゲと遭遇。
した事と言えば他愛のない会話。
話の途中で雪が降り、思ったより冷えてきたのでミカゲを連れ聖堂に跳躍して帰還。
ミカゲより「がぁらの喋る猫の殆どが野良である謎」に対して一つの回答を得た。
即ち、喋る猫が居たら気味が悪いであろう、ということ。
猫達が配慮して人から離れているのか、それとも人がそれを避けているのか、或いは両方か。
私自身は至極平然と受け止めていたが、種族や特異による差と溝は依然として存在する事実。
その溝が埋まる日は果たしてくるのだろうか。